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高原淳プロフィール
高原 淳
1961年北海道帯広生まれ 大阪芸術大学写真学科卒 雑誌・広告を中心にフォトグラファーとして活動 2000年帯広にUターン 2001年、ソーゴー印刷(株)代表取締役就任 2004年、雑誌「northern style スロウ」創刊を機に写真活動を再開 主な写真展 1985年「COMME JE SUIS」(6人展、Gallery・DOT) 1988年「再生」以来、Gallery・DOT(京都)にて定期的に個展開催 ・2005年10月「記憶の中の風景」(Gallery・DOT) ・2006年3月「記憶の中の風景」(弘文堂画廊) ・2007年11月「記憶の中の風景」(Gallery・DOT) ・2009年8月「スロウ20号記念展」(ファインアート器野) ・2010年5月「スロウなまなざし」(Gallery・DOT) ◎月刊しゅん http://shun.tv ◎しゅんプラス http://shun-plus.com ◎northern style スロウ http://www.n-slow.com ◎クナマガ日記 http://www.n-slow.com/blog/index.php ◎ソーゴー印刷 http://www.sogo-printing.com ライフログ
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朝9時半、室蘭を出発。相変わらず喉は痛いが、咳は出なくなった。よい傾向だ。伊達の善光寺で最初の撮影。ここの木はどれも立派だ。大きな岩を包み込むように根が張っている。僕はこういう木に弱いんですね。植物のたくましい姿を見ると、ずいぶん勇気づけられます。境内の桜は開花したばかりという感じでした。
いよいよ今回の旅行の最大の目的地へ。目指すは虻田。そう、実は今回は「梅干買い物ツアー」だったのです。梅干(商品名には「梅漬け」とあるが)って、なかなか手に入らないんです。僕らのほしいと思っているものは。たいていの場合、いろんな添加物とかハチミツとかが入っています。ハチミツ入りを否定するわけではないのですが、昔から慣れ親しんでいるシンプルな味のものがほしいのです。原材料「梅、塩、紫蘇」。それが手に入るのが虻田なのでした。ここで売られている梅干(梅漬け)にも何種類かあって、「赤色102号」とか書かれているものは当然避けるようにしています。まずは12パック購入。これで半年くらいは大丈夫だろうか? 僕の狭い範囲でのリサーチによると、梅干が好きそうな人は自分で漬けている(または母親が漬けている)という結果が出た。だから、真の梅干好きはきっとスーパーでは購入しないんだろうな。昔ながらの梅干が好きなのだが妥協してハチミツ入りを買っているという人がいたら、虻田の梅干を分けてあげます。これでおにぎりを作るとバッチリです。 昼食はスロウ次号に登場予定のカフェでいただきました。取材時の雪の風景とはだいぶ違った趣。ヘルシーな料理。しばしゆっくりした後は後半の目的地支笏湖へ。ここで来春用の「ゆったり歩き」の取材にチャレンジしようと話していたのでした。午後3時到着。日が長くなっているので、撮影には十分な時間。僕は撮る気満々だったのですが、M編集長はなんと「寒いから中止」と決め込んでサッサと車に戻ってしまった。僕は松ぼっくりと落ち葉がいい雰囲気をかもし出しているので、しばらくローアングルでの撮影を試みていた。アリの目線になってみると、ずいぶん風景が違って見えるなぁ。人間というものは、いつの間にか自然に対して「上から目線」になっているのかもしれないなぁ。 午後5時、予定よりも早く苫小牧のホテルにチェックイン。5時半には夕食。実に感じのいい居酒屋でした。「感じのいい」店に行くと、客は「いい感じ」になる。これが経済の大原則だと僕は思うのです。「感じよさ」を売り、「いい感じ」を買う。物々交換の場合はお互いに「感じよさ」を提供する。 企業やお店はいかに「感じのいい」企業・店を目指すかというところに最大限努力すべきです。が、その一方お客側にも求められるものがあると僕は常々思っています。それはいかに「感じのいい」客になるかということ。お金を払っているから、一方的に「感じよさ」を受け取るだけでいいのだ・・・と思ってはいけないと思うのです。感じのいい店がさらに感じのいい店になっていくために、お客側がどんどん協力すべきなのです。それは「その場に合ったふるまい」「他の客に対する気配り」「おいしさ、楽しさの表現」といったもの。たぶん、生産者(サービス提供者)と消費者とが「感じよさ」を活発に交換し合うようになれば、経済はどんどんよい方向へ向かっていくに違いありません。そのために消費者としてできることはいっぱいあります。 今世の中はあまりよい経済状態ではないので、多くの企業やお店は「どうしたら感じのいい会社・店になるのか?」について、努力し、改善を試みています。僕が一消費者としてできることは、少しでも「感じのいい客」になることではないか・・・。そんなふうに思っています。定額給付金もそんなふうに使われるのであれば、意味のあるものになってくるでしょう。金額よりもマインドの問題ですね。 お金が極端に幅を利かせる世の中ですが、時代のマインドは少しずつ変化してきています。たぶん、消費者の「上から目線」がこれから変わってくることでしょう。生産者・サービス提供者と同じ目線になったとき、別な経済体制になるのではなかろうか? 感性論哲学でいうところの「人格主義経済」に変わるのかもしれません。今は資本主義がすべてだとみんな思っていますが、世の中、変わらないはずはない。消費者(つまり、すべての人々)のマインドが自然に変化していって、新しい経済体制に変わっていくような気がします。 たまには横になって、アリの目線になってみるのもいいものです。
by sogopt
| 2009-05-04 06:01
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