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高原淳プロフィール
高原 淳
1961年北海道帯広生まれ 大阪芸術大学写真学科卒 雑誌・広告を中心にフォトグラファーとして活動 2000年帯広にUターン 2001年、ソーゴー印刷(株)代表取締役就任 2004年、雑誌「northern style スロウ」創刊を機に写真活動を再開 主な写真展 1985年「COMME JE SUIS」(6人展、Gallery・DOT) 1988年「再生」以来、Gallery・DOT(京都)にて定期的に個展開催 ・2005年10月「記憶の中の風景」(Gallery・DOT) ・2006年3月「記憶の中の風景」(弘文堂画廊) ・2007年11月「記憶の中の風景」(Gallery・DOT) ・2009年8月「スロウ20号記念展」(ファインアート器野) ・2010年5月「スロウなまなざし」(Gallery・DOT) ◎月刊しゅん http://shun.tv ◎しゅんプラス http://shun-plus.com ◎northern style スロウ http://www.n-slow.com ◎クナマガ日記 http://www.n-slow.com/blog/index.php ◎ソーゴー印刷 http://www.sogo-printing.com ライフログ
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印刷っていいなぁと思うのは、僕の場合、音と匂いですね。我が社は1階が工場、2階が事務所になっています。僕はふだん2階にいるわけですが、かすかに聞こえてくるんです。僕の席から聞こえてくるのは折り機の音だな。階段のそばまで行くと、印刷機の音がわかる。匂いのほうは2階ではよくわからない。でも、初めて印刷会社に来たという人にはわかるようです。インキの匂い。
僕はこのインキの匂いがかなり好きなようです。小学校低学年のころまでは自宅と印刷工場が一緒だったので、インキの匂いは生活の一部でした。30数年たって再びインキの匂いをかぐようになったのは、おそらくサケが生まれ育った川に戻ってくるのと同じような現象なのでしょう。印刷機の音を聞くと何となくホッとするのも、そういうことなんですね。 匂いというものは人間にとって非常に大切なものだと思う。僕はインクジェットのインキやカラーコピーのトナーの匂いがどうしても好きになれずにいるんです。好きになろうと思って、クンクン嗅いだこともありました。特にインクジェットは表面が湿っている間はとってもよく匂うんです。イマイチ好きになれないなぁ。でも、インクジェットで育った子供は、きっとこの匂いが好きになることだろう。そうやってインクジェットな人間になるんだろう。僕はインキな子供だったから、ちょっと陰気な子供時代を送ったのだろうか? 昨日書いた通り、中学校まではインキまみれの生活でしたが、高校に入ると写真一辺倒。インキの匂いから、酢酸の匂いに生活が一変しました。暗室にこもる毎日。やっぱり陰気かなぁ。暗室で使うのは、現像液、停止液、定着液。他にもいろいろあるんですが、省略します。現像液にもMQタイプとPQタイプがあって、一長一短ありますが、僕はフィルム現像の場合、MQタイプの「D76」「D96」「シュテックラー氏の二浴式現像液」などを使うことが多かったな。増感するときだけ、PQの「パンドール」を使っていた。 あ、匂いの話でした。現像液の匂いはあんまりいいものではないんですね。徹夜で暗室作業していて眠気に襲われた際、印画紙用現像液のバット(皿のようなもの)の中に首を突っ込んだことがあったんです(大学時代の話)。現像液はおいしくないとハッキリわかった瞬間でした。 一方、停止液、定着液はいい匂いなんです。何がいいのかというと酢酸の匂いなんですね。僕はすっぱいものが大好きなのですが、このスッパ好きは高校時代から続く酢酸まみれの生活からきているのでしょう。暗室の中で食べる弁当は最高ですね。 しまった。熱く印刷を語るはずが、熱く暗室作業を語ってしまった。ま、結論としては、今自分のいる世界が好きか嫌いかというのは、匂い、音、手触り、湿度、味、風景・・・といった、言葉では表現しにくいところにあると思うのです。僕は幸いインキの匂いが好きで、印刷機の音に安らぎを覚えますが、人によっては不快に感じる人もいるかもしれません。そういう人は印刷会社には向いていない。ですから、自分の生きていこうとする世界を理詰めで決めてしまうのは、ちょっと危険な感じがします。それよりも、五感かな。 あ、いい忘れましたが、印画紙の匂いはもっと素敵なんです。特にイルフォードの印画紙はどれもクリーミーな匂い。RCよりもバライタのほうが上質な匂いがしましたね。銀塩写真はやっぱり奥が深いなぁ。 成人の日。午後から5時間ほど原稿を書いた。80%進んだ。出版広告部に6人目のインフルエンザ患者が出たらしい。僕も昨日からのどが痛い。超長時間睡眠を試みた。この2日間は各12時間くらい眠っている。横になったらすぐに眠れるというのは僕の特技だ。夜8時就寝。今週は用心していこう。これから梅醤番茶を飲むことにします。
by sogopt
| 2009-01-13 04:14
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